2013年4月24日水曜日

サルコペニアの評価についての勉強



サルコペニアの評価には、MNA®(Mini-Nutritional-Assessment:簡易栄養状態評価表)を用いることができる

高齢者や疾患を持った高齢者の運動機能訓練を実施する前には、栄養評価を行ない、低栄養や低栄養リスクを評価する必要がある

http://www.mna-elderly.com/forms/mini/mna_mini_japanese.pdf

・MNA®(Mini-Nutritional-Assessment:簡易栄養状態評価表)点数は、SMI(Skeletal Muscle Mass Index:骨格筋指数)の点数と有意な相関が認められ、低栄養リスクまたは低栄養状態がサルコペニアおよびPreサルコペニアの関連因子と判明

・サルコペニアの有無と短縮版MNAに有意な関連性がある
・虚弱症候群と包括的栄養指標の関連性の検討でサルコペニア+サルコペニア予備軍は、MNA-SFで「栄養不良」+「リスクあり」と強い関連を認めた
・虚弱サイクルの病態では、低栄養がサルコペニアと関連し、中核をなしている

・MNA®-SFの設問から考察すると、脳卒中、大腿骨頸部骨折、廃用症候群、誤嚥性肺炎などの患者の場合、低栄養のおそれあり(At risk)もしくは低栄養という結果になる

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高齢者や疾患を持った高齢者の方に身体機能や口腔機能、嚥下機能の運動機能訓練を行なう場合、すでに低栄養または低栄養のリスクがある状態が予測されるため、MNAを用いた評価を行ない、栄養状態の評価をすることが必要となります。
そこで低栄養または低栄養のリスクがあると判断された場合は、栄養管理は必須になります。
さらに栄養管理と運動療法を行なうことにより、サルコペニアを改善させることができます。
栄養+運動療法により得られたサルコペニアの改善は、摂食嚥下機能を含む心身機能を改善させ、ADLなどの活動を十分に引き出す土台になります。

参考文献

老年医学におけるサルコペニアの重要性とその栄養との関連:Nestle Nutrition Council, Japan;September,2012

高齢者の慢性疾患に伴う低栄養・サルコペニアの評価に関する研究(22-1):長寿医療研究開発費平成23年度総括研究報告

MNA®-SFとリハ栄養
リハビリテーション栄養・サルコペニア(筋減弱症)のBlogより)


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