2013年4月22日月曜日

特定高齢者や要支援高齢者に対する日常的な口腔機能訓練の効果




特定高齢者、要支援高齢者で口腔機能低下がある方に対し、一般的な口腔体操と口腔ケアを行なうと構音機能や嚥下機能が有意に改善する

日常的に行う口腔機能訓練による高齢者の口腔機能向上への効果:口腔衛生会誌J Dent Hlth 58: 88―94, 2008

・対象は、特定高齢者、要支援高齢者
・一般的に行なわれている口腔体操の指導を1日3回、3ヶ月間実施
・ 口唇閉鎖力、音節交互反復運動回数(/pa/ /ta/ ka/)が有意に向上、RSST3回未満は3回以上に有意に改善、初回嚥下までの時間が有意に短縮
・RSST3回以上には大きな変化がなかった
・フードテストは有意差は見られないが、低下はなし

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特定高齢者や要支援高齢者の中には、口腔体操を積極的に行なうことで、加齢に伴う口腔機能低下を改善させることができます。
嚥下に直接関係するRSSTの値が3回未満の場合は、積極的に訓練を行なうことで嚥下機能を改善させることができます。
RSST3回以上の方には変化はないが、低下も見られず、フードテストでは全例で低下例はないため、口腔機能訓練で維持が可能だったことも考えられます。

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